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新春妄想図

エコランカーの形の進化を振り返り 次を予想します 

最も空気抵抗が小さい形状として「涙滴(るいてき)形」が知られています
球形から尻尾が伸びたような ひとだまみたいな形ですね

そんな訳で水棲生物や飛行機など 「涙滴形」が基本形となり エコランカーもまた涙滴形がベースにあります


ガソリンエコランのメジャーイベントであるエコマイレッジチャレンジ(旧エコノパワー)の車両規定には「トレッド500mm以上」があります
また同じ車速で回転数が低いことから かつては大径車輪が有利と考えられており この車輪を包括する綺麗な涙滴形を形成するには ドライバーやエンジンなど搭載機器に比して車体が大きくなり過ぎるため ガソリンエコランでは単純な涙滴形はあまり見られませんでした
ホイールをボディの外にだし それ以外を涙滴形に包括するようなオープンホイールも流行しました

新春妄想図_f0067355_22363922.jpgやがて車輪の径が20インチに行きつき それに合わせてボディ形状が洗練され水曜クラブの様な涙滴形 またはファイアボールの様な鋭利で複雑な形状になりました

エコランイベントとしては後発のEV(電気自動車)レース 「WEM」では当初ガソリンエコランの車両をコンバートする例が多く 『HyperUSO800』はファイアボール号と同じ型を利用した20インチ車でした

新春妄想図_f0067355_20361746.jpgWEMにはトレッド規定がなく トレッドを大幅に短縮する事で程よい大きさの綺麗な涙滴形に包括する事ができました
これが名車『ファラデーマジック2』ですね


新春妄想図_f0067355_202231100.jpg遅いほど有利なガソリンエコランとは違い スピードレースであるWEMでは高速化が進み やがてホイール径が14インチ化しました
ボディも14インチを包括するサイズに小型化していきました
『Tachyon』のコンセプトは『ファラデーマジック2』の14インチ化であると設計者も語っています
ドライバーが時間をかけて乗り込むようなギリギリのサイズになってきました

新春妄想図_f0067355_0342064.jpgドライバーの体格差を利して更に小型化を狙ったのが『Gilles Type‐S』です 「S」は「Short」「Small」から
円形断面の連続である涙滴形としては限界の小ささです


新春妄想図_f0067355_23135935.jpg更に小型化は続きます
涙滴形としては限界の小ささから 更に余分な部分を削ぎ落し 円形断面からホイールを包括する最小である四角断面にしてきました『つばさ54号(新)』『MONO‐F』です (今ココ)

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新春妄想図_f0067355_141655.jpg
勿論上記以外にも色々な試み アプローチもあります


さて 次を予想します(笑)

エコランとは関係のないあるプロジェクトの風洞試験からヒントを得ました
MONO‐F的な方向をもっと進める感じになります (たぶん)






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もはやカッコ悪いでしょうがない^^;
新幹線やリニア新幹線もこの傾向でしょ?

これはつまり14インチ包括の涙滴形を「大きすぎる」と考える事でしょうか
涙滴形に拘らず 絞れる所は絞る

副産物として視界が有利になります

今のMONO-Fや54号の様な極度にスラント(傾斜)したウィンドシールドは僅かな水滴でも視界を妨げ 前が見えなくなります
悪天候のレースではウィンドウを外す光景をよく見ました
これならスラントによる視界不良を解消できます

構造上も色々と有利です

イメージスケッチでは後輪操舵は採用しない想定です
そのかわりフロントホイールを更に後退させ ショートホイールベースとしています
荷重は前輪にかかる為 機器類をなるべく後ろ寄りに配置します



妄想はタダなのでどんどんしましょう^^

by irukaworks | 2015-01-09 00:00 | エコラン日記 | Comments(5)

Commented by 中村@fs at 2015-01-23 00:43 x
足の部分で細く絞り上げる形状は今の車の計画段階で検討対象になってました。
このタイプで設計すると車両前半での曲率変化が大きく、それによって発生する抵抗の増加が小さくなることの低下分を大きく上回りそうだったので割合早い段階せ没にしちゃいました。
レイアウトの変更も含めてじっくり検討すればチャンスがあるかもしれません。
Commented by 中村@fs at 2015-01-23 00:50 x
まぁシャレだとは思いますがマジレスすると新幹線のはトンネルドン対策がメインですよね。
先端での圧力波とそのあとでの膨らみ部分ででの圧力波の位相を上手くコントロールしたりしてますよね。
地味な部分ですが先頭車両の屋根は中間車両より少しだけ低くなっていて全長の80%くらいのところで中間車両と同じ高さまでキックアップしてます。
すご〜く全長の長い物体ですからドラッグ自体は先端形状で発生するする圧力損失より車体表面での粘性抵抗が支配的ではないでしょうか
Commented by irukaworks at 2015-01-25 18:48
コメントありがとうございます
既に検討済みでしたか

トンネルドン対策はあるにせよ新幹線の客室の四角断面へ近づける処理と 部分的に似たような条件の風洞試験(と専門家による最適化)を観察していて思いつきました
実際エコランのディメンジョンに適用してみるとイマイチ無理のある形状で思いついた時のイメージほどやってやった感が得られませんでした^^;

まあネタとして
Commented by 中村@fs at 2015-01-26 02:34 x
先端から四角断面への推移とかを考えるのなら
飛行機のジェットエンジンのパイロン翼とエンジンつなぐ支柱ね
こいつの形状とかを参考にすればいいかと思います
エンジンの外枠を路面と考えることができます
動物で考えるならコバンザメがよろしいかと思います
張り付く相手を路面と考えることができます
Commented by irukaworks at 2015-01-26 23:48
とりあえず画像検索してみましたが なかなか難解です
次の機会に実物チェックしてみます